2005年12月21日

素晴らしいソムリエとの出会いがあったトリノの一つ星「ラ・バリック」


無事イタリアから戻ってきました。今回の旅の終盤は思ったようにネットに接続できなくてブログを更新できませんでしたが、素晴らしい出会いもあり充実した旅となりました。

では、トリノでの驚きの出会いについてお話ししましょう。

翌日の早朝にロンドンに出発するというトリノ最後に日のお昼に「ラ・バリック(La Barrique)」というレストランに行きました。住所は corso Dante 53 です。旧市街の中心部からは少し離れていて、ポルタヌオヴァ駅よりも南にあります。
表


このお店を選んだ理由はこうです。ピエモンテ最後の日に何かおいしいものが食べたいなと思って、ホテルから近くにいいレストランはないかなーとミシュランを見てみると、ちょうどいい具合に歩いていける範囲に一つ星の店があることを見つけたからです。だから、もしも別のホテルに泊まっていたらこの店を選んでいないでしょう。

予約もせず、ふらっとお店に出かけました。そしたら日本人のサービススタッフがいらっしゃるじゃないですか。坂田さんとおっしゃいます。お話を伺うと今年AIS(イタリアソムリエ協会)のソムリエの資格を取って、その後この店でソムリエとして働いているとのこと。さらに驚いたことに、僕がトスカーナ滞在中にソムリエ養成コースの仲間と一緒に訪れた二つ星のレストラン「Arnolfo」で仲良くなった馬場さんと親友だとおっしゃるじゃないですか(Arnolfoでのことはこちらに書いています。馬場さんはその後シチリアの醸造所で勤め、この冬からピエモンテで働くとのこと)。僕たちのことは馬場さんから聞いていましたと坂田さんが話してくれました。縁の繋がりにびっくり。体が震えました。

レストランの中の様子です。ダイニングルームはここだけ。そんなに広くなくていい感じ。
室内


テーブルの上は色の付いたガラス玉が散りばめられていて華やかです。
パン


席に着くとスプマンテが出てきました。オルトレポ・パヴェーゼの瓶内二次発酵方式で作ったピノネロ。おいしい。そして、メニューを検討。料理は坂田さんが細かく説明してくれました。日本語で聞けるのはやっぱりうれしいです。48.50ユーロのコース"Menu della tradizione"を選びました。

まずはライムでマリネしたホタテです。一口食べて、今日はいい料理が楽しめるなと直感しました。
ホタテ


「Vitella delle Langhe al coltello con verdure croccanti, salsa all'uovo e curry」 仔牛のタルタル、カレー風味のソース。タルタルの上には細かく刻んだズッキーニやニンジンなどの野菜が載っています。ソースはカレーが強すぎず、ほのかな風味で、繊細な生肉と絶妙なバランスでした。
タルタル


「Sformato di topinambur salsa all'acciuga e peperone con chips di carciofi」 キクイモのスフォルマートです。アンチョビのソースに黄色いピーマンのムースがあって、スフォルマートの上にはカルチョッフィ(アーティチョークです)のフライが載っています。スフォルマートは、ふわっとした食感で、気持ちも軽やかになります。ソースもムースも繊細な味わい。フライのシャキシャキした食感がいいアクセント。カルチョッフィそのものもおいしーい。すべての要素がバランス良く融合しています。
スフォルマト


「Tortelli d'oca in leggera zuppa di castange」 ガチョウのトルテッリ。栗のソース。さらに白トリュフをかけてもらいました(25ユーロ料金プラス)。素晴らしい香り。この時期にピエモンテにいる幸せを感じます。トルテッリはしっかり味が付いていて、ソースは繊細。
トルテッリ


ここまでは、バルベーラが飲みたいという僕の希望に対して坂田さんが勧めてくれたバルベーラダスティ(作り手は忘れてしまいました)を飲んでいました。素晴らしく繊細で果実味が生き生きしていてチャーミングなワインでした。ただ、セコンドは鹿をリクエストしていたので、鹿料理にはワインが軽いかなーと思っていたら、絶妙なタイミングでこのワインを出してくれました。
アルテ

DOMENICO CLERICO の ARTE 2003 です。しっかり濃縮感があって、甘みが出ていて、すごくおいしー。

そして、鹿が出てきました!「Lombo di cervo avvolto nel lardo alle erbe con castagne e mirtilli」 側面はラルドが巻かれていて、上にブルーベリーが載っています。
鹿


ロゼ

火入れは浅めで、ナイフを入れると真っ赤でした。ラルドが補う油分とベリーの甘酸っぱさと相まって素晴らしいハーモニー。無茶苦茶おいしかったです。ARTEとの相性もバッチリでした。それに付け合わせの栗のムースも絶品。単独でムシャムシャたくさん食べたいくらい。

ドルチェその1。バニラ風味のムース。上にはローストしたカカオ。
デザート1


ドルチェその2。モンテビアンコ、栗のジェラート、柿のソース。
デザート2


デザートワインのワゴンです。あまりのうれしさに欲張って2つも頼んでしまいました(笑)。ピエモンテ以外の地域の魅力的な甘口もありましたが、やっぱり地元のものを選択。モスカートとバローロ・キナート。大満足。
デザートワイン


小菓子も充実していましたよ。
小菓子


とにかく素晴らしい料理でした。地元の伝統料理をセンス良く繊細な味わいに仕立てています。そして坂田さんのサービスが素晴らしかったです。ワインと料理に関する知識が抜群で、しかも洗煉された身の振る舞いと人当たりのよい優しい接客でした。彼は4月までこの店に勤めるとのこと。それまでなら、上質な料理に加えて、日本語での素晴らしいサービスが受けられますよ。トリノに足を伸ばす価値ありです!

夜は連日満席だけど昼はすいているそうです。実際僕が行ったときは、僕ともう一組だけでした。お昼にゆったり過ごすのがおすすめです。星付きレストランですが、外国人客は少ないそうです。日本人も普通の観光客はなかなかトリノに足を伸ばさないし、ワイン好きはピエモンテに来てもワイン産地に行くだけなので日本人客もあまりいないそうです。地元の裕福な人に支持されているそうです。ああ、また行きたい!



<追記>
トリノのラ・バリックでソムリエとして勤めていらっしゃった坂田真一郎さんが、2007年10月、東京に「リストランテ ラ・バリック」を開店されました。

リストランテ ラ・バリック
東京都文京区水道2-12-2
TEL: 03-3943-4928
www.labarrique.jp


grazie_arigatou at 01:53 │Comments(2)TrackBack(0)この記事をクリップ! イタリア、ロンドンの旅(2005年12月2日〜12月18日)  | ピエモンテ 2005

トラックバックURL

この記事へのコメント

1. Posted by umasO    2005年12月21日 04:06
5 初めての投稿ですが、こんにちは。
umasOです。
どうもお帰りなさい。

今回のご旅行も満喫されてきたみたいで、
本当に素晴らしいですね!

中でもトリノでの出会いは、私にも
フレディさんの喜びがひしひしと
伝わってきました。
本当に感激ですね!!

私も人の”わ”は、何より、大切だと思います。
今回の出会いも、きっと、フレディさんが
その中心にいらっしゃるからなのでしょう。

それにしても、伊に限らず、
欧米では生肉って多いのでしょうか?
どちらかというと苦手な方なので、
素材が悪ければ、あまり自信がありません。
2. Posted by フレディー    2005年12月22日 00:12
umasOさま

コメントありがとうございました!
お会いしたことがある方ですよね。どなたか確信は持てていませんが、メッセージうれしかったです。感謝します。

本当にいい旅になりました。自分でもびっくりするぐらい、人との絆の不思議をゾクゾクするほど実感することが出来ました。まだ書いていないところでも感激の出会いがあったんですよ。うれしいことです。

ところで、生肉は特にピエモンテ地方はいい牛が育つので伝統的に食べられているようです。僕もこれまで生で肉を食べる経験はほとんどありませんでしたが、すんなり食べられましたよ。
-----------------------------------
その後、やっと気づきました。誰が書いてくれたかはっきり分かりました!
ありがとうございました。また一緒にワインを飲むのを楽しみにしています!

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔   
 
 
 
過去の記事はこちらからどうぞ。
これまで書いた記事のカテゴリー別分類
私のプロフィールです。
フレディーこと、ワインバー・ロスコ店主 笹山 等
2007年12月22日、ワインバー・ロスコ(http://www.winebar-rothko.com/)を京都にオープンしました。ワインは、シャンパーニュ以外は全てイタリアワインです。その他、マデイラ、ポート、グラッパなど、食後酒もご用意しています。メールマガジンを発行しています。バックナンバーと配信登録はこちらです


シチリアで食べたパスタが忘れられません。2階のテラスで、昼間に景色を見ながらの食事で、ムードも満点でしたが、味も繊細で大当たりでした。タオルミーナは海はきれいだし、山の上から見おろす景色は素晴らしいし、料理はおいしいし、いいところでしたよ。地元の人は親切で、よく喋る人が多くて、楽しく過ごせました。シチリアはお勧めですよ〜。また行きたいです。

斎藤一人さんが好き。「ついてる!」「幸せだなあ」「ありがたいなあ」「感謝してます」「困ったことは起こらない」「許します」など、つぶやいています。

お客さんも、取引業者も、スタッフも、そして自分自身も、関わる人みんながハッピーになれるビジネスを展開したいと思っています。

自分の特性を生かして、楽しくてワクワクすることを喜んでしていると、自分が幸せに生きられるばかりか、他の人への貢献にもつながっていくと思っています。

流れに乗って自分の人生の展開を楽しんでいきますよ〜。

【好きなもの、興味あること】
ワイン、日本酒、蕎麦、パン、マクロビオティック、海外旅行、オペラ、バレエ、歌舞伎、和菓子、起業、絵を見ること、地球村

【好きな人・影響を受けた人】
佐渡裕、小澤征爾、チョン・ミュンフン、マリア・カラス、ルチアーノ・パヴァロッティ、シルヴィ・ギエム、サラ・ブライトマン、本田美奈子、QUEEN、矢沢永吉、中村天風、斎藤一人、本田健、小阪裕司、神田昌典、道幸武久、神王リョウ、ロバート・キヨサキ、飯田史彦、小林正観、渡邉美樹

【好きな画家】
フェルメール、アンリ・マティス、クロード・モネ、ピエール・ボナール、アルベール・マルケ、エドワード・ホッパー、アンドリュー・ワイエス、マーク・ロスコ
私に直接連絡を取りたい方は、以下のアドレス宛にメールをお送りください。

grazie_arigatou@yahoo.co.jp
ぜひ見てほしいページへのリンク集です。
「ミシュラン」でレストラン情報はバッチリ
イタリアワインの偉大な作り手が概観できる
イタリアワインといえば林茂さん
敬愛する斉須シェフの本
私の師匠、道幸武久の本
私も受講しています。超オススメ。神王リョウさんの「ir大学」。一緒に夢を生きましょう!

Click Here!

大好きな斎藤一人さんの本。元気が出ます。
幸せに生きたい人は必読!本田健さんの本。
飯田先生の生きがい論
大好きなサラ・ブライトマンの最新ライブ
僕が大好きなオペラ、モーツァルト「魔笛」
パリが舞台の恋愛物語。甘いメロディー